東日本大震災に対する緊急声明





 2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震により、東北・関東各地が激震に襲われ、 とりわけ太平洋沿岸を巨大な津波が襲い、多くの尊い命が奪われ甚大な被害が出ております。 なおも余震が続くなか、原発事故も加わって、被災地では不安な日々をお過ごしのことと存じます。 犠牲になられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された皆様に衷心よりお見舞い申し上げます。
 このような未曾有の大災害に際会し、まずは生活の立て直しが第一であることは申すまでもありません。 それとともに、この地震・津波において多くの行政文書・歴史資料・文化財も被災し、 行政機関や史料保存利用施設の被害も甚大なものがあります。 また、今後の復興への過程で、歴史資料・文化財等の流出・散逸も危惧されるところです。このことは、 家族の歴史、地域の歴史の足跡が抹消される事態を招くのみならず、 今後の行政運営や歴史研究に多大な影響をもたらすことになります。 これ以上、歴史の記録・記憶を失わないための取り組みが早急に必要です。
 すでに、被災のなかにもかかわらず資料ネット等が被災史料・文化財等の救済・保全への活動を始めております。 しかしながら、今回の大震災は、被災地域が広範囲にわたり、被害も甚大です。 そのため、救済・保全活動には多大な時間と資金が必要となるものと思われます。 こうした状況に鑑み、歴史資料・文化財等の保存利用問題に取り組んできた日本歴史学協会としても、 被災地域の資料ネット等の活動を支援するとともに、 国および県に対して大規模な救済・保全に向けての態勢づくりに取り組むよう強く求める次第です。

2011(平成23)年3月31日


日本歴史学協会      
国立公文書館特別委員会
史料保存利用特別委員会
文化財保護特別委員会